日本哲学会欧文誌Tetsugaku発刊のお知らせと投稿のお願い

2015.12.28

日本哲学会欧文誌Tetsugaku発刊のお知らせと投稿のお願い

          日本哲学会会長・加藤泰史

 

 日本哲学会の会員の皆さまには日頃のご協力に感謝申し上げます。

さて、今回は「会長挨拶」の中で言及いたしました欧文誌に関して発刊のお知らせと投稿のお願いで皆さまにご連絡いたします。日本哲学会の会報第一号(これが現在では『哲學』No.1としてJ-STAGEで閲覧できるものに当たります)に掲載されました、天野貞祐・出隆両氏の連名による「一 設立準備から創立総会まで(昭和二十四年)」をひも解きますと、その設立趣旨には「(・・・)哲学の研究を専門とする者をすべて包括した全国的な哲学会を設立致し、やがて開かれる海外哲学界との交渉に際してもその連絡に任じ、その際、我国哲学界の主要動向を代表し得るようなものであらしめたいと思うのであります」と記されています。前者の趣旨はまさに日本哲学会が具体的に設立されたことによって実現されたわけですが、後者の海外哲学界との交渉や交流などに関しては遅々として進まなかったと言わざるをえません。日本哲学会ではこれまで欧文論文のための独立した発表媒体がなかったことがその証左と言えましょう。その点で国際的発信においてやや遅れた状態にありました。

 しかしながら、会員の皆さまの研究活動も日本語以外で行なわれる場面がふえ、海外の哲学研究者との交流も増えてまいりました。こうした最近の傾向を重視して日本哲学会は、「欧文誌ワーキンググループ」(座長:納富信留理事)を立ち上げて検討を重ねてまいりました。そして12月5日に開催されました理事会でワーキンググループの提案が承認され、その結果、欧文(英語・フランス語・ドイツ語)の研究誌Tetsugaku: International Journal of the Philosophical Association of Japanを、2017年4月から毎年発行することになりました。形態は電子ジャーナルで、日本哲学会ホームページ上に新たなサイトを作って掲載してゆきます(申請中の科学研究費補助金・研究成果公開促進費「国際発信強化(国際発信強化B)」が採択された場合には、紙冊子も並行して発行いたします)。

 欧文誌は、「一般公募論文 Articles」「特集 Special Theme」「日本の哲学動向 Philosophical Activities in Japan」の3部構成で、新設の編集委員会欧文誌部会(部会長兼編集委員会副委員長:納富信留理事)が企画と編集にあたります。

 「一般公募論文」は日本哲学会会員からの欧文での応募論文採用分で、これまで通り編集委員会(編集委員会委員長:中畑正志理事)が審査にあたります。

 毎号組まれる「特集」では、特定のテーマに合わせた論文を内外から広く募集します。海外からの投稿を歓迎するため、この「特集」に関してのみ応募資格は日本哲学会会員に限定されません。第一号の「特集」は「哲学と大学」(Philosophy and the University)で、2016年10月31日が応募〆切です。応募について、詳しくは専用ページをご覧下さい。

 この機会に一般公募論文と特集論文ともに、会員の皆様からの積極的なご投稿をお願い申し上げます。また、「特集」については非会員の方々(特に海外)にも公募案内を回覧していただければ幸いです。

 この新しい欧文誌が、日本哲学会会員の皆さまの哲学研究の一層の刺激となるとともに、世界的な規模で哲学議論の活発化に資することになれば何よりと存じますし、ここに日本哲学会設立当初の天野・出両氏をはじめとする先人たちの設立趣旨も実現できるわけですので、会員の皆さまにはご投稿などでのさらなるご協力をお願い申し上げる次第です。